小学生の絵が上手くなる方法とは?才能の壁を壊す練習と親の関わり方
現場取材を進めると、絵に苦手意識を抱える子どもたちには顕著な行動パターンが存在することが分かります。最大の要因は、実物を見ずに脳内の固定観念を描いてしまう「記号化の罠(シンボル描画)」です。
典型的な例が、人の顔を描く際の表現です。目はアーモンド形に黒目を真ん中に描き、鼻は「L字」、口は三日月形の線一本、輪郭は丸を描くだけで終わってしまう現象です。子どもは目の前のモデルを見ているつもりでも、実際には脳内に保存された「顔の記号」を画用紙にトレースしているに過ぎません。その結果、誰を描いても同じような平面的でぎこちない仕上がりになり、本人も「似ていない」「上手く描けない」と挫折感を味わうことになります。
教育メディア『chokomana』が分析する指導現場の知見でも、絵が苦手な子の特徴として「用紙の余白を怖がる」「極端に筆圧が薄く消しゴムを多用しすぎる」「全体のバランスを見ずに部分から描き始めて用紙からはみ出す」といった行動特性が挙げられています。消しゴムで何度も消して紙を傷める行為は、失敗への恐怖心の表れでもあります。まずは「間違えた線の上から太い線を引き直せばいい」という安心感を与え、紙全体を見渡す視座を持たせることが改善の第一歩です。