えくぼとは?筋肉の構造的欠陥が美の象徴へ変わる理由と整形の落とし穴
自力で作ることが不可能である以上、物理的に手に入れる手段として検討されるのが美容医療におけるえくぼ形成整形手術です。口の粘膜側からメスを入れ、真皮と笑筋などの表情筋を医療用糸で縫い留める「埋没法」や、組織を一部切除して癒着させる「切開法」が存在します。手術時間はおよそ20〜30分、費用相場は片側で5万〜15万円、両側で10万〜25万円程度と、比較的手軽なプチ整形として宣伝されるケースが目立ちます。
しかし、実際の現場を取材すると、術後のダウンタイムや長期経過において深刻な後悔を抱える患者の生の声が浮き彫りになります。
美容医療系の掲示板やSNSでは、「術後数カ月間、無表情で真顔のときにも頬に深い穴が空いたまま戻らず、周囲から不気味がられた」「笑った時の位置が骨格と合っておらず、ひきつれたような不自然な顔になった」「加齢によって周囲の脂肪が下垂した結果、糸で留めた部分だけが不気味に残り、シワと混ざって変形した」といったトラブルが後を絶ちません。さらには、体質や表情の激しさによって数年で糸が外れ、くぼみが消失してしまうケースも頻発しています。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
顔面の審美性と解剖学的リスクを総合的に勘案した際、美容医療に安易に救いを求めるべきか否かには明確な境界線が存在します。
【手術を慎重に見送るべき人の条件】
- 頬の脂肪が極端に厚い、または薄すぎる人:脂肪が多いと糸の張力で強烈な食い込みが真顔時にも持続し、薄すぎると皮膚表面に不自然な引きつれが露呈します。
- 「笑った時だけ自然に出る」という理想を即座に求める人:組織が自然に馴染むまでには最低でも半年から1年の経過が必要であり、ダウンタイム中の精神的負担に耐えられない場合は避けるべきです。
- 加齢によるたるみ変化を受け入れられない人:40代以降、皮膚の弾力が低下した際にえくぼ部分が深いほうれい線やマリオネットラインの起点となるリスクがあります。
【検討の余地がある人の条件】
- 生まれつき片側だけに明瞭なえくぼがあり、左右差の是正を望む人:元々の筋肉走行の基準が存在するため、医師が適切な位置と深さを設定しやすい傾向にあります。
- 長期的なリスクや将来的な抜糸の可能性を理解し、信頼できる日本形成外科学会専門医による十分なカウンセリングを受けている人。