食べたスイカの種は育つ?実がならない理由と発芽・収穫の全手順
種から順調に育った苗を放置すると、ツルが無秩序に繁茂して養分が分散し、花が咲いても実が大きくなりません。プロが実践する3つの基本管理を徹底する必要があります。
第1に「親づるの摘心と整枝」です。本葉が5〜6枚展開した段階で、親づるの成長点(先端)を清潔なハサミで摘心します。これにより、栄養が子づるへと分配されます。その後、元気の良い子づるを2〜3本残して他の余分な芽(孫づる)は基部から切り落とす「2〜3本仕立て」に整えます。
第2に「早朝の人工授粉」です。スイカには1株の中に「雄花」と「雌花」が別々に咲きます。花の根元がすでに小さな丸い膨らみ(幼果)を持っているのが雌花です。自然界ではミツバチなどの昆虫が花粉を運びますが、都市部のベランダでは受粉が不成立になりがちです。
人工授粉は、花粉の生命力が最も高い朝8時から9時までの間に行います。咲きたての雄花を摘み取り、花びらを後ろへ折り返して露出させた雄しべを、雌花の柱頭(中央部分)に優しくトントンとなすりつけます。受粉が成功すると、2〜3日後から幼果が急速に肥大を始めます。この際、子づるの基部に咲いた1番花(節位が低い花)は実が変形しやすいため摘み取り、本葉15〜20節目に咲いた2番花または3番花の雌花に着果させるのが糖度を高める秘訣です。
第3に「水やりと追肥のメリハリ」です。スイカの水分管理はステージによって180度変化します。
- 開花〜受粉期:水をやりすぎるとツルが暴れて落花します。土の表面が乾いてから控えめに与えます。
- 果実肥大期(受粉後10〜25日):実がピンポン玉からソフトボール大へ急成長する時期です。水分と肥料を最も必要とするため、水切れを起こさないよう毎朝たっぷりと水を与え、化成肥料や液体肥料を規定量追肥します。
- 果実成熟期(収穫前10日前〜):徐々に水やりを減らし、収穫直前はやや乾燥気味に管理します。水分を絞ることで果実内部に蓄えられた糖分が濃縮され、甘みが引き締まります。