煙渦巻く堺の伝説!肉食の猛者を唸らせる秘伝タレと名物カルビ
店内に足を踏み入れた者がまず直面するのは、視界を遮るほどの白煙だ。目がかすかにシバつき、着てきた上着の選択をわずかに後悔する。だが、卓上のコンロに火が灯り、肉が運ばれてきた瞬間、そんな雑念は消え去る。
大阪府堺市で長年愛されてきた焼肉味楽のフロアには、気取ったマニュアルなど存在しない。大衆焼肉の真髄とも言える素朴で無骨な佇まいが、訪れる者の肩肘をすっと解きほぐす。隣のテーブルと肩が触れ合いそうな距離感、壁に貼られた色あせた短冊メニュー、そして絶え間なく響く網の上のシンフォニー。ここでは誰もが肉と向き合う一人の「食客」へと立ち返る。