大塚家具の娘・久美子氏の現在地!ヤマダ買収劇と独自戦略の全幕
当時、日本経済新聞をはじめとする経済紙やテレビ東京(WBS)の特集番組は、この対立を「近代的なコーポレートガバナンス対同族経営の暴走」という構図で報じることが多かった。社外取締役の導入や株主還元を重視する久美子氏の主張は、機関投資家や市場関係者から熱烈な歓迎を受けた。
だが、その図式だけで片付けられないのが商業の現場の難しさだ。勝久氏が築いたビジネスは、数字やロジックだけでは割り切れない「職人との人間関係」や「泥臭い営業の絆」によって成り立っていた。久美子氏のガバナンス改革は理論的に正しかったが、そのスピードとドラスティックな手法が、土台にあった暗黙知の強みを損なってしまった側面は否めない。この一件は、単なる親子喧嘩ではなく、欧米的なガバナンスモデルを日本の伝統的ファミリー企業にどう適用すべきかという、未完の重い問いを投げかけ続けている。