オアシス「Don't Go Away」誕生秘話と涙を誘う歌詞の真実
ノエルが書いたメロディの切なさを何倍にも増幅させたのが、当時20代半ばだったリアム・ギャラガーの圧倒的な歌唱力です。1997年当時のリアムの声は、ハスキーなしゃがれ声と伸びやかなハイトーンが完璧なバランスを保っていた、まさにボーカリストとしての絶頂期でした。
この曲のボーカルレコーディング時、リアムは曲の背景にある母への想いに感情を高ぶらせ、歌いながらスタジオで涙を流したという逸話が残されています。普段はふてぶてしいロックロックスター然としたリアムが、脆く傷つきやすい少年のような無防備さでマイクに向かったからこそ、このテイクには魂を直接揺さぶるような迫力が宿りました。
アルバム『Be Here Now』は全体として分厚いギターの壁と過剰なプロデュースが特徴ですが、「Don't Go Away」においてはストリングスとアコースティックギターがボーカルを邪魔せず引き立てており、リアムの歌声の陰影が際立つ屈指の名演となっています。