バトンひとつで日本中を照らした夜から半世紀――『コメットさん』大場久美子という奇跡と、笑顔の裏にあった魂の軌跡
60代半ばを迎えた現在の彼女の活動を見ていると、表現者としての根っこにあるものが何一つ変わっていないことに気づかされる。心理カウンセラーの資格を取得し、自身の苦しい経験をオープンに語りながら、同じように心に重荷を抱える人々の声に耳を傾け続けているのだ。
YouTubeやメディアで見せる飾らない素顔、時折のぞかせる茶目っ気。若き日の特権的な可愛らしさは、人生の酸いも甘いも噛み分けた大人の包容力へと美しく昇華された。星からやってきたお手伝いさんは、いつしか私たちと同じ大地に足をつけ、等身大の言葉で隣の人を励ます存在になっていた。彼女自身が人生という険しい旅を通じて、本物の「人を癒やす魔法」を手に入れたのかもしれない。