仕掛りとは?半製品との違いや税務調査で狙われる落とし穴を徹底解説

仕掛りとは?半製品との違いや税務調査で狙われる落とし穴を徹底解説の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点でまとめました。

会計実務において「仕掛り」は、通常「仕掛品(しかかりひん)」という勘定科目で扱われます。これは製品の製造プロセスに着手したものの、まだ完成に至っていない製造途中の状態を表す資産です。財務諸表上では貸借対照表(B/S)の「流動資産」の中の「棚卸資産」に区分されます。

実務の現場で最も混同されやすいのが、仕掛品と半製品の違いです。両者を分ける決定的な基準は、「その状態で外部に販売できる市場価値があるかどうか」にあります。

たとえば自動車製造において、プレス加工された鋼板や単体でテストを終えたエンジンユニットは、他の工場や補修用パーツとして外部へ売却可能な状態にあります。これが「半製品」です。一方で、組み立てラインの途中で配線がむき出しになっている状態の車体は、そのまま第三者に販売することが不可能です。これが「仕掛品」に該当します。

会計上の仕訳においても、製造にかかった直接材料費や製造ラインの労務費は、完成するまで費用化されません。完成時に「製品」勘定へ振り替えられ、最終的に顧客へ納品・引き渡されたタイミングで初めて売上原価への振替処理が行われます。この基本原則を曖昧にしたまま現場を回していると、決算書の数字が実態から大きく乖離していくことになります。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。