育休中の健康診断は受ける義務がある?免除条件や費用負担の真相【2026】
もし育休中に健康診断を受ける場合、検査費用や移動にかかるコストは誰が支払うのかという問題が浮上します。金銭面のルールは「健診費用」「交通費」「受診中の給与」の3つに分解して整理する必要があります。
まず、労働安全衛生法で義務付けられている法定項目(問診、計測、胸部レントゲン、血液検査など)の検査料については、育休中健康診断費用負担の原則として会社負担となります。会社が指定した健診機関で指定項目を受ける限り、受診者本人が窓口で受診料を請求されることは基本的にありません。ただし、人間ドックへの変更や子宮頸がん・乳がん検査などの任意オプションを追加した場合は、規程に基づいた自己負担金が発生します。
注意しなければならないのが育休中健康診断交通費の扱いです。厚生労働省の指針では、定期健康診断の受診場所へ移動するための交通費について、法律上の会社負担義務を定めていません。就業規則に「休業中の健康診断交通費を実費支給する」という明文規定がない限り、電車代やバス代、車で向かう場合の駐車場代は100%自己負担となる事業所が全体の9割以上を占めています。
受診時間中の賃金に関しても同様です。行政通達(昭和47年9月18日 基発第602号)では、一般定期健康診断について「業務遂行と直接関連しないため、受診時間の賃金を支払うことは労使の協議に委ねられる(支払うことが望ましい)」とされています。通常勤務日であれば有給扱いに配慮する企業もありますが、育休期間中はそもそも無給休業の状態です。健診に2〜3時間を要したとしても産休育休健康診断給与発生は認められず、無給での受診となるのが通例です。
このルールは育児休業中健康診断パートや契約社員であっても同様です。週所定労働時間が正社員の4分の3以上で1年以上雇用見込みのあるパート従業員も健診対象者となりますが、育休中であれば会社側に実施義務はなく、受診に伴う交通費や時間の保障も発生しません。