長生炭鉱「水非常」遺骨発掘の真実!刻む会が挑む海底調査の現在地
忘れ去られようとしていた長生炭鉱の悲劇に光を当てたのが、1991年に結成された市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」です。地元住民や歴史研究者、市民有志が集い、事故の真相究明、犠牲者の追悼、そして海底に取り残された遺骨の発掘と返還を求めて活動をスタートさせました。
会の中心として長年尽力してきたのが井上洋子代表です。刻む会は、埋もれていた炭鉱資料の収集や元労働者・遺族への聞き取り調査を地道に重ね、犠牲者一人ひとりの名前と出自を特定する作業を進めてきました。さらに、地元宇部市の海岸近くに犠牲者を悼む「追悼碑」を建立し、毎年事故が起きた2月には日韓の遺族や市民が集う「追悼集会」を継続して開催しています。
国や行政が動かない状況にあっても、「犠牲者を暗い海の底から故郷へ帰したい」という一念で活動を継続し、市民の手による粘り強い調査活動が、今日に至る大きな潮流を生み出す原動力となっています。