逸見政孝の軌跡と闘病の真相|伝説のがん会見と遺された家族の現在
逸見さんを襲った病変の正体は、胃壁の内部を這うように広がる「スキルス胃がん(未分化型胃がん)」でした。発見が難しく進行が極めて早い難治性がんであり、再発時にはすでに腹膜播種を伴う極めて厳しい病状に達していました。
公表から間もない1993年9月中旬、逸見さんは東京女子医科大学病院にて、胃の全摘出や周辺臓器の切除を伴う13時間もの壮絶な大手術に挑みました。一時は一般病棟に移り、リハビリを開始するなど快方に向かう兆しを見せていたものの、冬に入ると容態が急変します。
懸命な治療も虚しく、がん細胞の増殖を食い止めることは叶いませんでした。1993年12月25日、クリスマスの日に逸見政孝さんは48歳という若さで息を引き取りました。死因はスキルス胃がんによる多臓器不全でした。記者会見からわずか3か月半でのあまりに早すぎる別れに、日本中が深い悲しみに包まれました。