犬の鳴き声が伝える愛犬のSos|感情の見極め方と夜鳴き・無駄吠え対策

犬の鳴き声が伝える愛犬のSos|感情の見極め方と夜鳴き・無駄吠え対策にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

10歳を超えたシニア期に見られる夜鳴きは、通常のしつけ問題とは根本的に性質が異なります。犬の平均寿命が延伸した現代において深刻化しているのが、犬の認知機能不全症候群(CDS)に伴う発声行動です。

認知機能が低下した老犬は、体内時計の狂いによる昼夜逆転、空間認知の喪失による徘徊、さらに「自分がどこにいるか分からない」という強い不安から、深夜に単調で抑揚のない声で鳴き続ける傾向を示します。部屋の隅に入り込んで後退できなくなっている状態や、飼い主の呼びかけに反応しない様子が見られる場合、認知症の初期段階を疑う必要があります。

この段階での叱責は病状を悪化させるだけであり、厳禁です。対策としては、日中に日光浴をさせて体内リズムを整えることや、サークル内を円形にして行き止まりをなくす環境整備が不可欠となります。かかりつけの獣医師と連携し、脳の血流を改善するサプリメント(DHA・EPA含有製剤)や抗不安薬、場合によっては夜間のみ鎮静を助ける医療的サポートを取り入れる選択が、愛犬と飼い主双方の生活を守る現実的な解となります。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。