透明な珍味のれそれの正体とは?アナゴ稚魚の生態と極上の食べ方
アナゴ稚魚の旬は、黒潮に乗って沿岸に接岸する2月中旬から4月下旬のわずか2カ月強に限られます。主な産地は高知県の土佐湾、愛媛県の宇和海、兵庫県の淡路島周辺、伊勢湾などです。
かつてはイワシシラス漁の網に混獲される「副産物」として、地元漁師や沿岸部の一部飲食店でのみ消費されるローカルフードでした。しかし、その希少性と清涼感あふれる食味がメディアや高級料亭で評価された結果、全国的な需要が急増。現在では豊洲市場などの中央卸売市場でキロ単価15,000円〜25,000円前後の高値を記録することも珍しくありません。
近年の水産庁および各県水産試験場のデータによると、黒潮大蛇行の影響や海水温の変化により、接岸量に大きな年変動が見られます。鮮度劣化が非常に早い食材であるため、一般のスーパーマーケットに並ぶことは稀で、百貨店の鮮魚特設コーナーや高級割烹、あるいは現地の朝獲れを急速冷凍・チルド直送するネット通販のお取り寄せが主要な入手ルートとなっています。