葉加瀬太郎の現在と家族の真実|病気公表からの復活と妻子の今
葉加瀬太郎を語る上で欠かせない代表曲「情熱大陸」と「エトピリカ」には、テレビ史に残る劇的な誕生ドラマが存在します。1998年、MBS系ドキュメンタリー番組『情熱大陸』の記念すべき第1回放送で特集された際、プロデューサーから「番組のエンディングテーマを作ってほしい」と急遽依頼されたことがすべての始まりでした。
当時、番組のオープニング用として先に制作されていたのが哀愁漂う旋律の「エトピリカ」でした。対照的に、日曜夜の終わりに前向きな高揚感を届けるべく、ラテンやサンバのビートを融合させてわずか数十分のセッションから生まれたのが「情熱大陸」のメインテーマです。この2曲は瞬く間にインストゥルメンタル音楽の金字塔となり、日本のポップスシーンにおけるバイオリンの概念を根底から覆しました。
その原点には、名門・東京藝術大学音楽学部器楽科の中退という大きな決断がありました。クラシック音楽の厳格な伝統教育を受けながらも、より自由で大衆的な音楽表現を求めて1990年に結成したのが「クライズラー&カンパニー(KRYZLER & KOMPANY)」でした。クラシックの名曲をポップスやロック調にアレンジする手法は、一部の純粋主義者から異端視されながらも、セリーヌ・ディオンのワールドツアーへの帯同という世界規模の成功へと結実していきました。