最高視聴率40%超!『家政婦のミタ』が日本の家族観を壊した日
なぜ彼女は笑わないのか。なぜ命じられた悪事すら淡々と実行してしまうのか。物語中盤で明かされる三田灯の過去は、あまりにも残酷で救いのないものだった。かつて自らの過失ではないにもかかわらず、夫と愛する息子をストーカーの放火によって理不尽に奪われ、義母から「二度と笑うな」と呪詛を浴びせられたトラウマ。
死んだように生きることで自らを罰し続けていたミタが、崩壊を乗り越えて本当の絆を手に入れた阿須田家の子どもたちと対峙するクライマックスは圧巻だ。「笑ってください」という子どもたちの魂の叫びに包まれ、張り詰めていた心の仮面が崩れ落ちた瞬間のあのわずかな微笑み。あれはテレビ史に刻まれるべき、真の人間再生のカタルシスであった。