十二支に猫がいない理由とは?ネズミの嘘やお釈迦様の逸話と海外の猫年を解説
民話とは異なる視点として、仏教の世界にも「猫が十二支に入れなかった理由」を語る重要な逸話が残されています。それが、お釈迦様が亡くなる直前の様子を描いた「涅槃図(ねはんず)」にまつわる伝承です。
重い病に倒れたお釈迦様を助けるため、天界から使いのネズミが特別な薬草(薬袋)を運んでいました。ところが、その途中で猫がネズミを捕らえて食べてしまった(あるいは邪魔をして薬の到着を遅らせた)ため、お釈迦様の死期を早めてしまったとされています。
この行為がお釈迦様の弟子や神々の怒りを買い、猫は十二支の仲間から外されただけでなく、伝統的な涅槃図にも長らく猫の姿が描かれない慣例が生まれました。江戸時代中期の絵師・明誉古礀(みょうよこかん)のように、猫を愛するあまり涅槃図の片隅に猫を描き加えた例外もありますが、宗教説話のなかでも猫とネズミの因縁は色濃く描かれています。