桑田真澄の長男・桑田祐宜の現在地!Mattの兄が選んだ独自の道
幼少期から「巨人の大エースの息子」という視線は常に彼につきまとっていた。当然のように白球を握り、将来を嘱望された時期もある。しかし、誰かの期待に応えるだけの人生に本物の情熱は宿らない。思春期を迎えた彼を真に突き動かしたのは、スタジアムの大歓声ではなく、胸の奥底を直接揺さぶる生々しいロックサウンドだった。
進学した桜美林大学のキャンパスで、彼は自らの意志でマイクとギターを手にした。名門の重圧や野球への未練を断ち切るように、スタジオに籠もってコードをかき鳴らす日々。血筋という名のレッテルを剥ぎ取り、自分の声と言葉だけで世界と対峙したいという切実な衝動が、ボーカリストとしての産声を上げさせた。