東京都の卵子凍結補助金は最大いくら?受給条件と自己負担のリアル
卵子凍結を検討する際、ネット上で流布されている誤った認識に惑わされないよう、医学的根拠に基づいたメリット・デメリットを整理しておくことが肝要です。
誤解1:「卵子を凍結しておけば、何歳になっても100%妊娠・出産できる」
これは完全な誤解です。凍結卵子を将来融解して顕微授精を行った場合の妊娠率は、採卵時の女性の年齢に大きく依存します。日本産科婦人科学会等のデータによると、35歳未満で採取した卵子であっても、1個あたりの出産率は数%〜10%程度にとどまります。将来1人の子どもを出産するためには、30代前半で10〜15個、30代後半では15〜20個以上の凍結卵子が推奨されるのが臨床の定説です。1回の採卵で十分な個数が採れなければ、複数回の採卵が必要となり、自己負担額も跳ね上がります。
誤解2:「助成金を使えばほぼタダで凍結できる」
前述の通り、助成金は上限20万円です。検査費用や排卵誘発剤の追加費用、凍結個数に応じた追加チャージ(1個あたり1万〜3万円程度)が発生するため、トータルの請求額が40万〜50万円になるケースは日常茶飯事です。さらに、将来その卵子を使って体外受精・胚移植を行う際の費用(1回あたり数十万円)には、この卵子凍結助成金は適用されません。
身体的デメリットとしては、排卵誘発剤の過剰反応によって卵巣が腫れる卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスクや、採卵針を穿刺する際の内出血・感染症のリスクが挙げられます。メリットである「卵子の加齢ストップ」と「将来の選択肢確保」の裏にある医学的代償を正しく比較衡量することが求められます。