火葬場の重い扉の奥で何が起きているのか?炉内温度と遺骨の真実
火葬炉の扉の奥には、大きく分けて「主燃焼室」と「再燃焼室(二次燃焼室)」と呼ばれる二重構造の空間が広がっています。主燃焼室でご遺体を燃焼させ、そこで発生した煙や臭いを上部にある再燃焼室へと送り、1000℃以上の超高温で再加熱して完全に無害化・無煙化する仕組みです。
日本国内に設置されている火葬炉の構造は、大きく分けて以下の2種類が存在します。
現在、国内の火葬場の99%以上を占めているのが「台車式」です。耐火レンガで覆われた頑丈な台車の上に棺を載せて炉内へ滑り込ませる方式で、床面が平坦なため、燃焼後もご遺骨が散乱せず、生前の体勢に近い形を保ったまま収骨室へと移動できます。
一方、欧米で広く普及している「ロストル式」は、金属製の格子(ロストル)の上に棺を置き、下からバーナーを当てて燃焼灰を下に落とす方式です。燃焼効率は高いものの骨が粉砕されやすいため、「お骨上げ」の儀式を重んじる日本の文化には馴染まず、国内ではごく一部の地域を除いて台車式への移行が完了しています。