教科書の不客気は変?中国語どういたしましてネイティブ表現の真相
ビジネスの現場では、カジュアルな「没事」では軽薄に見え、かといって「不客気」の一言ではどこか投げやりでぶっきらぼうな印象を与えてしまいます。中国語でどういたしましてをビジネス敬語として伝える場合、相手への敬意を行動や心情に結びつけて言語化する技術が求められます。
取引先や上司からの感謝に対して最も手堅く信頼感を生むのが、「当然の職責を果たしたまでです」という意思を示す表現です。さらにメールやビジネスチャット(DingTalk、WeChat Workなど)では、前後の一文を添えて文面を整えるのが2026年現在のビジネスマナーとして定着しています。
以下に、実務ですぐにコピー&ペーストして活用できる中国語のどういたしましてメール例文を挙げます。
【取引先・社外クライアント向け:丁寧な返信】
您太客气了。能为您效劳是我的荣幸。
(ピンイン:Nín tài kèqi le. Néng wéi nín xiàoláo shì wǒ de róngxìng.)
日本語訳:ご丁寧に恐れ入ります。貴社のお役に立てて大変光栄に存じます。
※解説:「客気」を「您太客气了(ご丁寧に恐縮です)」と相手への敬意に転換した、極めて洗練されたビジネス常套句です。
【社内の上司・プロジェクトメンバー向け:誠実な返信】
不用客气,这是我应该做的。如果还有其他需要协助的地方,请随时告诉我。
(ピンイン:Bú yòng kèqi, zhè shì wǒ yīnggāi zuò de. Rúguǒ hái yǒu qítā xūyào xiézhù de dìfang, qǐng suíshí gàosu wǒ.)
日本語訳:どういたしまして、当然の務めを果たしたまでです。他にもお手伝いできることがございましたら、いつでもお申し付けください。
※解説:「这是我应该做的(私がやるべき仕事です)」を添えることで、責任感とプロ意識をスマートにアピールできます。
また、業務の成果や中国語の流暢さを相手から褒められた文脈での哪里哪里という謙遜表現の扱いにも注意が必要です。かつては謙遜の代表格とされた「哪里哪里(nǎlǐ nǎlǐ)」ですが、現代のビジネスシーンでは「やや古風で形式的すぎる」と受け止められる場面も増えています。現在では、シンプルに「谢谢您的夸奖,我还有很多不足(お褒めいただきありがとうございます、まだまだ未熟です)」と謝意を示してから柔らかく謙遜するスタイルが、より好感度の高い実務的コミュニケーションとして定着しています。