毛新宇の現在と死亡説の真相|毛沢東の孫の軍内格差と習近平との距離
毛新宇のキャリアを振り返る上で避けて通れないのが、2010年7月に報じられた「40歳での少将昇格」です。当時、1970年代生まれとして初、かつ人民解放軍史上最年少での将官誕生として世界中に打電されました。
中国人民大学歴史系を卒業後、中央党校を経て軍事科学院で博士号を取得した毛新宇の研究実績は、祖父の業績を称える毛沢東思想に関するものが大半を占めていました。前進部隊での指揮経験や野戦の功績が皆無であるにもかかわらず、異例のスピード出世を果たしたことについて、本人は当時、国内メディアの単独取材に対して次のように率直に述べています。
「私の昇進には間違いなく家庭の要因がある。祖父である毛主席に対する党と人民の深い敬愛が私に向けられていることを、私は客観的に自覚している」
この告白は、血統主義が色濃く残る中国社会の現実を映し出すと同時に、彼の飾らない素朴な人柄を示すエピソードとして受け止められました。軍内における彼のポジションを、一般的な実戦派高官と比較するとその特異性が明確になります。