先物取引でなぜ借金地獄に?元本超え損失と追証の仕組みを徹底解明

先物取引でなぜ借金地獄に?元本超え損失と追証の仕組みを徹底解明とはどんな影響があるのか? 専門的な分析を整理してお届けします。

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相場が逆行した際、投資家に冷酷に突きつけられるのが「追証(追加証拠金)」です。追証とは、口座内の純資産額が必要証拠金の基準を下回った際に、追加の担保入金を義務付けられる制度を指します。

ポジションを維持できるかどうかの判断基準となる証拠金維持率の計算式は以下の通りです。

【証拠金維持率(%)= 純資産額(受入証拠金 ± 評価損益) ÷ 必要証拠金 × 100】

各証券会社が定める所定の維持率(一般的に100%や80%など)を割り込むと、投資家は翌営業日の指定時刻までに現金を入金して不足を解消しなければなりません。期日までに入金が確認できない場合、保有している全ポジションが市場で強制的に決済される「強制ロスカット」が執行されます。

投資家が最も警戒すべきは、「強制ロスカットがあるから大損はしても借金まではいかないはず」という危険な誤解です。夜間の海外市場の急変や地政学的リスクによるサプライズ発表で、翌朝の市場が「気配値のまま寄り付かない(ストップ安・ストップ高)」状態に陥ると、強制ロスカットの注文自体が成立しません。

数時間から数日後にようやく値段がついたときには、注文価格を遥かに突き抜けた壊滅的な水準で約定します。この結果生じたマイナスの残高(強制ロスカット不足額)は、証券会社に対する債務として確定し、期日内の現金一括返済を迫られることになります。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。