佐藤栄作はなぜノーベル平和賞を受賞?非核三原則と密約の真相
ノーベル平和賞受賞の栄誉の裏には、後年になって決定的な証拠とともに明るみに出た「日米核密約」という歴史的矛盾が存在します。1969年11月、佐藤栄作はリチャード・ニクソン米大統領との首脳会談において、沖縄返還協定を結ぶ際、有事における米軍の核兵器再持ち込みを黙認する秘密合意(いわゆる若泉ファイル・密約書)に署名していました。
この合意書は、佐藤の密使を務めた国際政治学者・若泉敬の手記『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス』によって告発され、2009年には外務省の調査報告書や佐藤邸の遺品から原本が発見されたことで公の事実となりました。表舞台では「核を持ち込ませず」と高らかに宣言しながら、水面下では米国の核戦力配備を担保していたという二枚舌外交は、「平和賞の名に値するのか」という厳しい批判を招く最大の要因となっています。