通り恋のコード進行を徹底解剖!初心者向けカポ設定と切なさの秘密

通り恋のコード進行を徹底解剖!初心者向けカポ設定と切なさの秘密にまつわる興味深い視点を詳しく紐解きます。

indigo la Endの楽曲が持つ唯一無二の湿り気と喪失感、その真髄が凝縮されているのが『通り恋』です。リスナーの耳を捉えて離さない哀愁の背景には、作詞・作曲を手掛ける川谷絵音氏ならではの計算し尽くされた音楽理論的アプローチが存在します。

原曲のキーはD♭(C#)メジャーですが、楽曲全体を支配しているのは主和音(トニック)でどっしり落ち着く響きではなく、第4音のメジャーセブンス(IVmaj7)からスタートする浮遊感です。調性の中心(トニック)をあえて曖昧にし、着地点を焦らすようなコード進行によって、歌詞に描かれる「割り切れない恋心」や「終わってしまった関係への未練」がコードの響きそのものと見事にシンクロします。

さらに聴き手の涙腺を刺激する決定打が、サビの要所などで効果的に使われる「サブドミナントマイナー(IVm)」の借用です。長調の明るい世界の中に、突如として同主短調の暗く湿った響きが差し込まれることで、心理学でいう「ツァイガルニク効果(未完成のものや中断された事象ほど強く記憶に残る現象)」に似た情動の揺らぎがリスナーの脳内に引き起こされます。報われない結末を受け入れざるを得ない切なさが、コード進行の機能美によって極限まで増幅されているのです。

山田 真由

山田 真由

自動車・モビリティライター

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