「死んでこい」に背き9回生還した男 陸軍特攻兵が残した極秘記録
1944年秋、太平洋戦争の敗色が濃くなる中、フィリピン戦線で結成されたのが大日本帝国陸軍の陸軍特別攻撃隊万朶隊(ばんだたい)であった。その一員として「死の片道切符」を渡されたのが、当時21歳だった陸軍伍長・佐々木友次である。
激戦が繰り広げられたレイテ沖海戦の渦中、敵艦船への体当たり攻撃を命じられた特攻機は、出撃すれば生きて帰ることは許されない「人間爆弾」そのものだった。しかし佐々木は、敵艦に確実に爆弾を命中させた上で機体を操縦し、見事に基地へと還ってきた。しかも一度や二度ではない。怒号と罵声が渦巻く基地から、彼は9度出撃し、9度とも生き抜いて帰還を果たしたのだった。