柴又・帝釈天参道の歩き方!名物グルメと寅さんゆかりの路地裏
柴又を訪れて草だんごを口にしない手はない。参道に立ち並ぶ和菓子店では、毎朝蒸し上げられるよもぎ餅の深い緑と、艶やかな小豆餡が旅人を誘う。できたてをその場で頬張ると、もっちりとした弾力とともによもぎの清涼な香りが一気に鼻腔を抜けていく。
甘味だけではない。店頭の網でじっくりと焼き上げられる煎餅の香ばしい醤油の匂いが、参道全体の空気を満たしている。一枚ずつ手焼きされる堅焼き煎餅を片手に歩く時間は、下町歩きならではの贅沢だ。昼時には、江戸前の伝統を受け継ぐ鰻や川魚料理の老舗から甘辛いタレの香りが漂い、散策の足を止めさせる。
少し静けさを味わいたいなら、メイン通りから一本外れた細い路地へ目を向けたい。木造長屋の隙間にひっそりと佇む自家焙煎珈琲の店や、地元作家の工芸品を並べた小ギャラリーなど、知る人ぞ知る穴場が点在している。表通りの賑わいと裏路地の静寂、そのコントラストこそが柴又散歩の真骨頂である。