湯気立つ路地裏の名店と銀幕ロケ地!食通が潜入する魅惑の裏ルート
横浜の味覚の屋台骨を支えてきたのは、間違いなく広東料理の伝統だ。素材の持ち味を極限まで引き出す火入れと、乾物の旨味を凝縮させた上湯(シャンタン)。ガラス越しに吊るされた艶やかな叉焼やクリスピーポークは、職人が早朝から火力をミリ単位で調整しながら焼き上げた結晶である。
強い火力で一瞬にして炒め上げる青菜のシャキッとした歯ごたえ、海鮮のプリッとした弾力。油を巧みに操る「鑊気(ウォックヘイ)」の技術が、皿の上に芳醇な香りを立ち上らせる。派手な香辛料に頼るのではなく、食材の鮮度とだしの深みで勝負する正統派の広東の味は、一口ごとに身体の細胞へ染み渡るような説得力を持っている。