「リンツのチョコは美味しくない」噂の真相と後悔しない選び方
1879年、創業者の一人であるロドルフ・リンツが奇跡的に発明したのが、チョコレートを長期間練り上げる「コンチング工程」だ。この工程こそが、かつて硬くザラついていたチョコレートを、舌の上で滑らかにとろける至高の存在へと変貌させた。しかし、この繊細な組織構造は熱に極めて弱い。
温度が28℃を超えるとカカオバターが溶け出し、再び冷えて固まる際に表面が白く浮き出る「ファットブルーム現象」が起きる。こうなると本来のなめらかな口溶けは完全に失われ、パサついた粘土のような食感へと劣化してしまう。冷蔵庫の野菜室で保管し、食べる15分ほど前に常温に戻すといった正しい管理を怠ると、せっかくの最高級の口溶けも台無しになる。