鮭とサーモンの違いとは?生食の理由と寄生虫リスク【2026最新】
食卓では別物として扱われる「サケ」と「マス」ですが、生物学的な分類においては明確な境界線が存在しません。いずれもサケ目サケ科(Salmonidae)に属する魚であり、学術的にサケ属とマス属を厳密に切り離す明確な定義はないのが実情です。
歴史的には、河川で生まれて海へ下り、成魚となって産卵のために生まれた川へ戻る「降海型(こうかいがた)」をサケ、一生を淡水の河川や湖で過ごす「陸封型(りくふうがた)」をマスと呼び分ける傾向がありました。しかし、同じ種であっても環境によって川に残る個体と海へ下る個体が存在するため、現在では以下のような流通・商業上の定義が定着しています。
寿司や刺身で親しまれている「トラウトサーモン」は、淡水魚であるニジマス(レインボートラウト)を海水に適応させ、沿岸の生簀で大きく育て上げた養殖魚です。また、輸入サーモンの主流である「アトランティックサーモン」は大西洋に生息するタイセイヨウサケの養殖種です。つまり、日本の市場における「サーモン」とは、生食を前提として海洋養殖されたサケ科魚類の商業総称として機能しています。