漢字「道」の語源に迫る!首を掲げ歩く古代の呪術と大和言葉の謎
漢字「道」の構造を解体すると、移動や進捗を意味する「辵(しんにょう)」と、頭部を表す「首」から成り立っている。なぜ「首」を携えて歩くことが「みち」になるのか。この解明に決定的な光を当てたのが、伝説的な漢字学者・白川静博士である。
白川博士は著書『字統』において、古代中国の殷・周時代における苛烈な宗教観を指摘した。異民族の首を刈り取り、それを手に掲げて境目を歩くことで、敵対する邪霊や悪霊の祟りを祓い清めたという。すなわち、道を作る行為とは、未知の危険が潜む野蛮な領域を呪力によって切り拓き、安全な通路を確保する命がけの儀礼だったのだ。漢字学の第一人者が解き明かしたこの事実は、現代の私たちが抱く穏やかな「道路」のイメージを根本から覆す衝撃を秘めている。