「私人逮捕」過熱の代償 動画配信者が直面する法的リスクと境界線
刑事法律・時事ニュースの観点から見ても、私人拘束に伴う裏側のリスクは無視できない。最も頻繁に発生するのが、過度な撮影やSNSでの拡散による名誉毀損罪の成立だ。相手が確定的な犯罪者であると証明されていない段階でモザイクなしの映像をネット上に公開すれば、たとえ相手が後に不起訴になろうと事実であろうと関係なく、社会的な損害をもたらす人権侵害として民事・刑事の両面で訴追される。
さらに、逃亡を防ぐためと称して身体を激しく押し倒したり、所持品を勝手に奪い取ったりする行為は、暴行罪や傷害罪、強盗罪すら成立させかねない。被害者を助けるつもりが、一瞬の判断ミスと行き過ぎた行動によって、自らが「被疑者」として逮捕される立場に逆転してしまう恐れが常にあるのだ。