「見えないだけ」に隠された本音と心理とは?見落とす原因と真相を解明
目の前にある事実を見落としてしまう現象は、心理学や脳科学の分野で「スコトーマ(心理的盲点)」と呼ばれています。もともとは眼科学で視野の欠損部を指す言葉ですが、心理学においては「重要だと認識していない情報が見えなくなる現象」を意味します。
たとえば、「新しい靴が欲しい」と思った途端、街ゆく人の靴ばかりが目に入るようになった経験を持つ人は多いはずです。靴そのものは以前から視界に存在していたにもかかわらず、意識が向いていなかったためにスコトーマに隠されていた典型例といえます。
さらに、ここに「認知バイアス(思考の偏り)」が加わると、見落としは一層深刻化します。「自分は人から嫌われやすい」という強い思い込みがあると、周囲の温かい笑顔や配慮は無視され、たまたま疲れて不愛想になった他人の態度ばかりを過剰に拾い上げてしまいます。心理的盲点とバイアスが重なることで、私たちは目の前に広がる隠された真実を自ら遮断してしまうのです。