緒方孝市と広島カープの真実|3連覇の栄光と退任の深層、現在を追う
現在でも球界内で定期的に浮上するのが「緒方監督復帰の噂」である。広島のみならず、指揮官の交代期を迎えた他球団が、その卓越したチーム再建手腕を求めてリストアップしているとの観測がメディアを賑わすことも少なくない。
実態として、現時点の緒方氏自身から現場復帰への具体的なアプローチが見られるわけではない。しかし、ファンの間では「もう一度、緒方さんの采配が見たい」という待望論が根強く存在する。SNSやスタジアムのファンの声を集約すると、以下のような実態が浮き彫りになる。
「緒方監督の時代は、1点を奪いに行く執念と規律が全員に行き届いていた。勝負に一切妥協しないあの厳しさは、チームの背骨だった」
「退任直後は采配批判も多かったが、離れてみて緒方さんの偉大さが本当によく分かった。黄金期を作った功績はもっと讃えられるべき」
特筆すべきは、現指揮官である新井貴浩監督との強い信頼関係だ。新井氏が阪神から広島へ電撃復帰した2015年、受け入れに尽力し、翌2016年にリーグMVPへと登り詰める舞台を整えたのが緒方監督だった。新井監督自身も「緒方監督の勝負に対する厳しさと情熱を肌で感じたことが、指導者としての原点にある」と公言して憚らない。緒方氏が築いた勝者のメンタリティは、形を変えて現在の新井カープの血肉として脈々と息づいている。