主格の関係代名詞は省略できない?ネイティブが使う例外の真相を徹底解説
日本の高校英語における関係代名詞の省略ルールでは、「目的格は省略可能、主格は省略不可」と指導されます。このルールの根底には、英語という言語が持つ語順の厳格さと認知言語学的な処理の仕組みが深く関わっています。
そもそも目的格の関係代名詞の省略が行われた場合、いわゆる接触節と呼ばれる「名詞 + 主語(S) + 動詞(V)」の並びが生まれます。例えば "The book (which) I bought yesterday" のように、先行詞の直後に別の「名詞+動詞」が続くため、聞き手や読み手は「前の名詞を修飾する節が始まった」と瞬時に判断できます。語順の破綻が起きにくいため、目的格は古くから省略が標準化してきました。
一方で、主格の関係代名詞が原則として省略できない理由は、主格を省くと「先行詞(名詞) + 動詞(V)」がダイレクトに衝突してしまうからです。"The man (who) lives next door is kind." から who を取り除くと、"The man lives next door is kind." となり、文全体の主動詞(is)と関係節内の動詞(lives)が衝突し、構文の骨組みを見失うリスクが一気に跳ね上がります。文意の混乱を防ぐ安全装置として、主格の明示が義務付けられてきた経緯があります。