なぜバフェットは日本株を買い続けるのか?五大商社の「次」を徹底解説
バークシャー・ハサウェイが関東財務局に提出してきた大量保有報告書や公式発表資料を追うと、五大商社に対する保有比率は着実に引き上げられてきました。バフェット氏は過去の来日記者会見において「各社取締役会の承認がない限り、保有比率を9.9%以上に引き上げることはない」と公言していましたが、その上限水準へと着実に歩みを進めています。
ここで特筆すべきは、同社が日本のマーケットで実行している円建て社債発行と株式投資を組み合わせた資本の錬金術です。外資系ファンドが日本株を買う際、最大の障壁となるのが為替変動リスクですが、バークシャーはこの問題を極めてスマートに無力化しました。日本市場で極めて低い表面利率の円建て社債を発行して資金を調達し、その手に入れた日本円で高配当な日本株を購入しています。
調達コストが年利0.5%〜1.5%程度であるのに対し、購入した商社株からは年利3%〜5%前後の配当金が安定して入ってきます。為替リスクを完全に遮断した状態で、差額となる数パーセントの利ざや(スプレッド)を毎年巨額の規模で懐に入れるスキームは、機関投資家の間でも「完璧なノーリスク・キャリートレード」として舌を巻く完成度を誇ります。