元祖の遺伝子「味 太助 分店」直伝の旨味と混雑を避ける穴場時間
仙台における牛タン文化の礎を築いた人物こそ、洋食料理人であった佐野啓四郎氏である。戦後の物資不足の時代に、切り落とされていた牛タンとテールに着目し、日本人の好みに合う醤油ベースや塩味での調理法を確立した。その本流たる「味太助」の直伝技法を脈々と受け継いでいるのが、この分店だ。
職人が長年の経験で培った勘だけを頼りに、炭の配置や火力を微調整しながら焼き上げる炭火焼き料理の技法は、まさにアートと言える。ガス火では再現不可能な遠赤外線効果によって、肉の繊維を崩さずに旨味だけを凝縮させる技術は、半世紀以上の時を超えてなお研ぎ澄まされている。