悲劇の惨事から歳月を経て追う陸援隊バス事故の真相と安全の代償
劇的な規制強化によって一時期の乱脈な運行体制は姿を消したものの、現在の観光バス・旅客運送業界は新たな壁に直面している。労務時間規制の徹底による「2026年問題」以降、業界全体で深刻なドライバー不足が進行。運行コストの上昇と慢性的な人材不足が、バス運行会社経営を強く圧迫しているのだ。
人手不足の現場では、コンプライアンス遵守と収益性の確保という相反する課題への対応が求められている。仮に安全対策への投資を怠れば、再び過去のような無理な運行シフトへ先祖返りしかねないとの危機感も根強い。業界関係者は、「安全コストを適正な運賃として社会全体で負担する仕組み作りが不可欠だ」と口をそろえる。