「一億総中流」社会は本当に崩壊したのか?最新調査と格差の真実

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内閣府が実施している「国民生活に関する世論調査」の歴史を紐解くと、かつて9割近くの国民が自身の生活水準を「中」と答えていた。しかし、最新の経済データと意識調査を突き合わせると、その均質な心理的壁は完全に崩壊したと言わざるを得ない。

生活意識の回答において、「中」のなかでも「中の中」や「中の上」を選んでいた世帯が急速に縮小し、「中の下」あるいは「下」への帰属意識を持つ層が増加の一途をたどっている。単なる主観の問題ではない。食料品やエネルギー価格の高騰に対して、毎月の手取り収入が追いつかない現状が、人々の「中流感覚」を物理的に削り取っているのだ。

富裕層と困窮層の二極化が進む中、日本経済の「分厚いボリュームゾーン」であった層の地盤沈下こそが、現代の格差社会の本質を表している。

井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。