【2026年現地ルポ】レクサスEv新時代の心臓部へ。「トヨタ田原工場」次世代ラインが明かす世界最先端ものづくりの全貌
工場内部へ一歩足を踏み入れると、従来の自動車工場で当たり前だった頭上のコンベアベルトが姿を消していることに驚かされる。車体が自らセンサーとモーターで床面を滑るように移動する「自走生産ライン」が全域で導入されているからだ。組立工程における配置の自由度は飛躍的に向上し、ライン変更にかかる期間は従来の数ヶ月からわずか数日へと短縮された。
圧巻なのは、巨大な一体成形加工を担うギガキャストエリアだ。数十個の金属パーツを溶接していた従来のリア構造を、巨大なダイカストマシンが一瞬で単一の大型アルミ鋳物部品へと成形する。パーツ数の削減は軽量化と強度向上を同時にもたらし、EVの航続距離延伸に直結する。かつてテスラが先行した技術を、トヨタは独自の高精度金型技術と組み合わせ、不良率を極限までゼロに近づける「日本型ギガキャスト」として昇華させてみせた。