漆黒の煙が切り裂く2026年の風——なぜ「Slやまぐち号」は今、世界中の旅人を熱狂させるのか
SLやまぐち号を牽引する主役といえば、優美なシルエットから「シゴナナ」「貴婦人」の愛称で親しまれるC57形1号機と、豪快なパワーで「デゴイチ」と称されるD51形200号機だ。それぞれが異なる歴史と性格を持ち、運転日によって表情を変える。
特に急勾配が続く仁保—篠目間の「大原越え」では、機関車の真価が問われる。ボイラーを極限まで焚き振り、急坂に挑む姿はまさに圧巻。カメラを構えるレールファンだけでなく、車内にいる乗客全員が、足元から伝わる力強い振動に息をのむ瞬間だ。