水深1642M世界一深いバイカル湖の正体!驚異の形成理由と生態系

水深1642M世界一深いバイカル湖の正体!驚異の形成理由と生態系の特集記事をお届けします。専門的な知識が満載です。

大半の淡水湖は、河川から流入する土砂によって数万年という地質学的に短い時間で埋め立てられ、湿原となって消滅していきます。それにもかかわらず、バイカル湖が2,500万年以上も存続し、なお深くなり続けているのはなぜでしょうか。その答えは、世界一深い湖成因とプレートテクトニクスの壮大な力学に隠されています。

地質調査機関の解析によると、ユーラシアプレートの内部にあるバイカル地域は、南からインドプレートがアジア大陸に衝突し押し込む巨大な応力を受けています。この衝突によってチベット高原やヒマラヤ山脈が隆起する一方、その側方への歪みの逃げ場として、シベリアの内陸部には東西に引き裂かれる張力(引っ張る力)が発生しました。これによって生じた大地の裂け目が「バイカル地溝帯(リフト帯)」です。

大地が左右に年間約1〜2cmのスピードで割れ広がり、その間にある地塊が断層に沿って沈み込む「正断層運動」が現在も休むことなく続いています。バイカル湖形成理由の驚くべき事実は、堆積層の深さにあります。水深こそ1,642mですが、その下に堆積した泥や砂の層は厚さ7,000〜8,000mにも達しており、地質学的な真の亀裂の深さは地下9,000m以上に及んでいるのです。

堆積物が谷を埋めるペースを上回る速さで地殻が沈降を続けているため、バイカル湖は埋まるどころか、未来の海へと成長する過渡期にあると結論づけられています。

前田 葵

前田 葵

サステナビリティ研究家

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。