道管と師管の違いを完全攻略!内側・外側の覚え方と断面図の決定版
茎の断面図をマスターした受験生が次につまずく関門が、葉の断面図における維管束の配置です。「葉脈(ようみゃく)」はまさに葉の中に張り巡らされた維管束そのものですが、葉の断面では「表側(日光を受ける側)が道管」「裏側が師管」という決まりがあります。
これを丸暗記しようとすると「上だっけ?下だっけ?」と混乱してしまいます。しかし、茎から葉へと枝分かれしていく立体的なつながりを想像すれば、極めて自然な帰結であることがわかります。
直立した茎の中心(内側)を通ってきた道管と、外側を通ってきた師管が、そのまま外側に向かって水平にパタンと倒れて葉になると想像してください。内側にあった道管は上を向くため葉の表側になり、外側にあった師管は下を向くため葉の裏側になります。
さらに、植物生理学的な機能美の観点からもこの配置は合理的です。葉の表側近くには葉緑体を豊富に含む柵状組織があり、太陽光を浴びて激しく光合成を行います。光合成には水が不可欠であるため、水分を供給する道管が表側に近接している必要があります。そして作られた栄養分は、気孔が多く存在する裏側の師管を通って効率よく植物体全体へ回収されていきます。