鶏ヤローは本当にやばい?ハイボール50円の裏側と評判の真相
鶏ヤローの最大の武器は、何と言っても看板に掲げられた「トサカハイボール50円(税込55円)」という常識破りのプライシングです。ビールも生中が300円前後、サワー類も100円前後から揃う圧倒的なアルコールの低価格路線は、アルコール離れが叫ばれる若い世代を強烈に惹きつけています。
しかし、ここで疑問が生じます。アルコールを原価割れに近い価格で提供して、店側の利益はどこから出ているのでしょうか。その答えは、「徹底的に計算された客単価コントロールと原価補填の仕組み」にあります。
鶏ヤローに入店すると、まず確実に発生するのが「お通し代(席料込みで約400円〜450円前後・店舗により微差あり)」です。お通しとして提供されるのは、サクサクとした「えびせん」で、多くの店舗でおかわり自由(食べ放題)となっています。さらに、ドリンクの激安恩恵を受けるためには、「1人あたりフード2品以上のオーダー」が義務付けられています。
つまり、ハイボールを仮に2杯だけ飲んで退店しようとしても、「お通し代約450円 + 55円×2杯 + 料理2品(約700円〜1,000円)」となり、最低でも1人あたり約1,300円〜1,600円程度の会計が発生する設計です。酒だけで数百円で済ませる「サク飲み・センベロ立ち飲み屋」のような使い方を想定して入店した客が、「思っていたより取られた」と感じる摩擦が、ネット上の疑問の第一要因となっています。
原価率の高いアルコールを呼び水にし、えびせんのお通し代とフードの利益率で回収する。これは飲食ビジネスにおける「ロスリーダー戦略」の典型例です。騙しているわけではなく、明確に提示されたルールの上で成立している合理的なシステムと言えます。