特定技能1号とは?職種一覧・2号との違い・試験と在留期間を総点検
インターネット上の掲示板やSNSでは、特定技能制度に関して誤った認識が散見されます。労務リスクを未然に防ぐため、代表的な2大誤解を正しておきましょう。
【誤解1】「技能実習と同じ感覚で、低賃金で残業を任せられる」
これは完全な間違いです。特定技能制度では、「同等の職務に従事する日本人労働者と同等以上の報酬額を支払うこと」が法律上義務付けられており、申請時に比較対象となる日本人従業員の賃金台帳や就業規則の提出が求められます。不当な低賃金設定は入管の不許可事由となるだけでなく、労働基準監督署の是正勧告対象となります。
【誤解2】「一度雇用したら、契約期間中は絶対に他社へ移籍できない」
これも大きな誤解です。技能実習は原則転籍不可(※人権保護に伴う例外を除く)でしたが、特定技能は「同一の業務区分内であれば自由に転職が可能」です。職場環境が劣悪であったり、事前の約束と異なる労働条件を強いられた場合、外国人材は自ら転職活動を行い他社へ流出します。企業側には「選ばれる職場づくり」が常に問われます。
【プロの結論】特定技能外国人の受け入れが向いている企業・慎重になるべき企業
人事・労務戦略の観点から、特定技能1号の導入を積極的に推進すべき企業と、一度立ち止まって体制を見直すべき企業の判断基準を提示します。
【受け入れを推進すべき企業】
- 明確な業務標準化(マニュアル化)が進んでおり、現場でのOJT体制が整っている企業
- 国籍を問わず成果やスキルに応じて評価・昇給する人事制度を運用できる企業
- 将来的に特定技能2号への移行を支援し、中長期的な中核リーダーとして育成する覚悟がある企業
【慎重になるべき・導入を見送るべき企業】
- 「日本人より安い人件費」を目的とし、採用・支援にかかる固定コスト(支援委託費等)を惜しむ企業
- 社内のコミュニケーションが閉鎖的で、外国人材への生活支援や相談窓口を設ける余裕がない企業
- 過去に労働関係法令(賃金未払い、違法残業)や入管法関連で是正指導・処分を受けた経歴がある企業