車両通行帯とは?車線との違いや知られざる違反の落とし穴を解説
道路上に引かれた白線を目にすると、多くのドライバーは無意識に「車線」と認識します。しかし、道路交通法において車両通行帯と呼ばれるものは、極めて限定的かつ厳格な法的根拠に基づいています。
結論から言えば、車線とは道路構造令などで規定される土木・道路構造上の概念であり、道路の幅員や安全な通行幅(一般的に3メートル前後)を指す用語です。一方の車両通行帯は、道路交通法第20条に基づいて都道府県の公安委員会が「車両が道路の定められた部分を通行すべきこと」を指定した法的な走行レーンを指します。
この両者を見分ける最大のポイントは、「片側2車線以上の道路において、公安委員会の意思決定(意思表示)を伴う区画線・道路標示が存在するか否か」にあります。
例えば、片側1車線(往復2車線)の道路に引かれている中央線は車道中央を示すものであり、車両通行帯ではありません。また、片側に複数の車線が存在していても、公安委員会の指定を受けていない私道や一部の特殊な道路では、法的な車両通行帯として扱われないケースも存在します。警察関係者への取材によると、「単に白線で区切られている場所すべてが車両通行帯違反の対象になるわけではなく、公安委員会の指定区間であるかどうかが摘発の絶対要件になる」と明かされています。