コーラで歯が溶ける噂は嘘か本当か?酸蝕歯の真相と歯科医直伝の飲み方
強酸性のコーラを飲んでも、多くの人の歯が原型を留めていられるのは、人体に備わった驚くべき防衛システムのおかげです。その主役が「唾液」です。
健康な口内では、飲食後に酸性に傾いた環境を唾液の重炭酸塩がアルカリ側へと引き戻す「緩衝能(かんしょうのう)」が働きます。さらに、酸によってリンやカルシウムが溶け出した微細なエナメル質の表面に、唾液中に含まれるミネラルが再び沈着して修復する「唾液の再石灰化 作用」が休むことなく行われています。
日本歯科医師会 コーラ 見解をはじめとする予防歯科学会の一致した見解によれば、「通常の食事や間食の際に適量を摂取し、その後に唾液が十分に分泌されていれば、一時的に脱灰したエナメル質は自然に再石灰化され、歯が目に見えて溶けることはない」とされています。
しかし、この防衛機能が破綻するケースが3つ存在します。
第一に、就寝前の摂取です。睡眠中は唾液の分泌量が激減するため、再石灰化が機能せず、酸にさらされた無防備な状態が朝まで続いてしまいます。第二に、ストレスや加齢、口呼吸によるドライマウス(口腔乾燥症)を抱えている場合。そして第三が、前述した「間断のないダラダラ飲み」によって、中和される隙を与えない生活パターンです。