車の部位名称完全図解!修理見積もりで損しない外装・内装パーツ徹底解説
「前まわりをぶつけた」と一言で伝えても、板金塗装の現場では損傷箇所がどこであるかによって対応工数が天と地ほど変わります。外装の最前線に位置する代表的なパーツがフロントバンパーです。衝撃を吸収するための緩衝装置であり、現代の乗用車ではポリプロピレン(PP)などの樹脂成形品が主流を占めています。擦り傷程度であれば樹脂の簡易補修で済むものの、内部の衝撃吸収材(エネルギーアブソーバー)やフレーム先端のレインフォースメントまで押されている場合は、外見以上の重整備が必要です。
そのバンパーの両端から前輪のタイヤハウスを覆うように位置しているのがフロントフェンダーです。かつて馬車の泥除けを指していたフェンダーは、現代車においてタイヤが跳ね上げる小石や泥からボディを守り、空気抵抗を低減する役割を担っています。都内のある指定整備工場の工場長は次のように語ります。「お客様から『バンパーの横を擦った』とお電話をいただき、実際に持ち込まれるとフロントフェンダーまで大きく巻き込んで歪んでいた、というケースが後を絶ちません。樹脂製のバンパーと異なり、フェンダーは鋼板やアルミ製が多く、下地処理やパネル全体のボカシ塗装が必要になるため、費用が想定の倍近くに跳ね上がる原因になります」。
さらに、フロントフェイスの印象を決定づけるのが「フロントグリル」と「ボンネット(エンジンフード)」です。グリルはラジエーターやコンデンサーへ外気を導入して冷却を促す開口部ですが、電気自動車(EV)の普及に伴い、グリルの開口部を廃した「グリルレスデザイン」や、センサーを美観良く透過させるフラッシュサーフェスパネルへと進化を遂げています。これら車外装パーツ名称の境界線を正確に把握しておくことが、スムーズな車の傷修理見積もりへの第一歩となります。