親知らず抜歯で小顔は本当?骨格変化の真相を専門医に独自取材
ではなぜ、「明らかに顔が小さくなった」と実感する人間が一定数存在するのか。その鍵を握っているのは骨ではなく「咬筋(こうきん)」をはじめとする咀嚼筋のボリューム変化である。
横向きや斜めに生えた親知らずが手前の歯を強く押し出していたり、噛み合わせに異常な負荷をかけていたりした場合、周囲の咬筋は常に緊張し、筋肥大を起こしているケースがある。抜歯によってこの不正な接触や異常な噛み締め圧が解消されると、筋緊張が和らぎ、結果として筋肉が使われにくくなって退縮(ボリュームダウン)を起こす。これが「エラが小さくなった」ように見える最大のカラクリだ。
また、慢性的な智歯周囲炎による局所的な歯肉の腫れやリンパのうっ滞が、抜歯と完全な治癒を経て解消した結果、むくみが引いてすっきり見えるという視覚的マジックも無視できない。もともと頬の脂肪が薄く、咬筋の張りが強かった人ほど、この筋弛緩やむくみ解消による変化を「小顔化」として認知しやすい傾向にある。