金メダルで億超えも?五輪マネーのリアルと知られざる非課税ルール
日本国内の報奨金事情も独特だが、世界を見渡せばさらに極端なインセンティブが乱れ飛んでいる。国家の威信をメダル数に懸ける国々の熱量は凄まじい。
シンガポールや香港は、金メダリストに対して1億円前後の破格のキャッシュを支給することで知られる。フィリピンでは過去の金メダリストに対し、政府や民間企業から豪邸や高級コンドミニアム、さらには生涯有効な航空券や飲食店の無料パスといった現物支給が殺到した。韓国では手厚い終身年金に加え、男性アスリートにとってキャリアの命運を分ける「兵役免除」という絶大な恩恵が与えられる。
対照的なのが、イギリス、ノルウェー、スウェーデンといった欧州諸国だ。これらの国では、国からの直接的なメダル賞金はゼロであることが多い。金銭で釣るのではなく、日常的なトレーニング施設やコーチング環境、セカンドキャリア支援に国家予算を全額投入する思想が根底にあるからだ。
メダルにいくらの値段をつけるか。そこには各国の文化、政治的思惑、そしてスポーツに対する哲学がそのまま反映されている。