歴代邦画の常識を打ち破った超大作『劇場版Tokyo Mer ~走る緊急救命室~』——熱狂の先に見えた医療アクションの到達点
主役の喜多見幸太を演じた鈴木亮平の存在感は、本作を語る上で外せない。ストイックな役作りで知られる彼だが、本作で見せた医療現場での動きはまさにプロの領域に達していた。複雑な専門用語を早口で捲し立てながら、寸分の狂いもなく医療器具を操る手さばき。吹き替えなしで行われた縫合シーンは、現役の医師からも感嘆の声が上がったほどだ。
単に指示を出すリーダーではなく、自ら危険の真ん中へ突っ込んでいく無鉄砲さ。しかしその裏には、過去の凄惨な体験と「命を救う」ことへの絶対的な覚悟が存在する。鈴木亮平という稀代の役者が吹き込んだ説得力こそが、作品全体に揺るぎない現実味を与えている。